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【経営革新コラム】 儲かるキラーサービスをつくる社長の視点 第2話:中小企業が考えるべき「価格競争力」とは?

「何といっても価格競争力がウチの強みですよ。他社より2割ぐらい安いですから!」── 先日当社にお越しになった社長さんのお言葉です。

なぜそんなに安くできるかお聞きしてみたところ、「客数を一気に増やすために思い切りました。」とのこと。つまり単純に値段を下げたということです。

この「価格競争力」という言葉ほど適当に使われている言葉もなかなかないでしょう。多くの場合は「コスト競争力がある」、つまり他社よりコストが低いという意味でこの「価格競争力」という言葉が使われています。他社よりもコストが低いから、価格も安くできる。こういう理屈です。この、コスト競争力を伴う「価格競争力」でしたら、良い悪いはさておき、まずは理解できます。

問題はコスト競争力もないのに値段を下げて「価格競争力がある」と言っているケースです。しかし、普通に考えたら、これは単に「安くした」というだけで、「競争力」などどこにもありません。言葉は悪いですが、単に値段を下げるだけならバイトのお姉さんでもできるからです。

値段を下げると一時的に売上は増えるかもしれません。しばらくは競合は気づかないか、気づいたとしてもまずは静観するでしょう。しかし、ある閾値を超えると当然値段を合わせてくる競合が出てきます。そして気がついたら、同業者はみんな価格を下げて、結果的には市場価格が下がっただけということに。

この場合、得をしたのはお客様だけと見えますが、お客様にとってもいいことばかりとは限りません。業界全体の価格が下がったということは利益も減るわけですから、材料が悪いものになったり、国産品では対応できず海外の粗悪品が入ってきたり、といったことが起こり得ます。こうなると消費者にとっても決していいことはありませんね。

では、「価格で競争するためにはやはりコストダウンが肝心ですね。」という声が聞こえてきそうですが、ここは注意が必要です。コストダウン→値下げ→コストダウン→値下げ、、、このループにはまってしまうと会社はおしまいです。コストダウンを会社の重要取り組みに掲げることは、自らをこの「死へのループ」に陥らせることにつながるのです。

価格競争に勝者はいないのです。量で大手に劣る中小企業ならなおさらです。経営者が打ち出すべきはコストダウンではなく「価格アップ」です。「低価格競争力」ではなく「高価格競争力」。つまり高く売るためのはどうしたらいいかを考えることが、企業の生きる道であり、経営そのものであると断言します。

お客様が今より高いお金を払っても欲しい商品・サービスは何なのかと、とことん顧客目線で考える。考えて考えて考え抜く。お客様の困りごとにしっかり向き合い、本気で値段を上げようと考え尽くせば、お客様が喜ぶサービスは必ず生み出せます。ただし、全社員がこの発想を持たず、逆にお客様を自社の決まり事に従わせようという意識で働いていたのでは、そもそもお客様の困りごとをキャッチすることはできず、高単価をつけられるようなサービスを生み出すことは望むべくもありません。

高価格競争力をつけるということは、全社を挙げて「真の顧客志向を追求すること」に他なりません。お客様のためにも、そして御社の継続的な成長のためにも、お客様の困りごとに向き合っていきましょう。