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【経営革新コラム】 儲かるキラーサービスをつくる社長の視点 第54話:社員を必死にさせるために必要なこと

関西弁に「必死のパッチ」という言葉があります。必死という言葉が「死ぬ気でやる」という意味でそもそも頑張り度MAXなのですが、必死のパッチはさらにその上、もうこれ以上頑張りようがないというレベルでやるということです。

そんな「死ぬ覚悟で全力を尽くす」ことができれば、おそらく大抵のことは乗り切れるのではないでしょうか。世の中に経営のノウハウは溢れていますが、そもそも「必死でやる」ということが成功のための大前提。行動してはじめて現象が起きるというものです。

最近は頑張ることはカッコ悪いというような風潮もあり、必死で頑張る人間が馬鹿にされるような世の中になってきていますが、そんなのは努力する苦しさから逃げたいだけのパラノイアの戯言であり寝言だと断言します。

必死で頑張った先に難しかったことが余裕をもってできるようになる。そうするとステージがあがり、また頑張りどころが出てくる。

つまり、進化し続けるためには死ぬまで必死のパッチは続くわけです。

こう書くと、普段から必死に考え行動している経営者からすると、「何を当たり前のことを」と思われるかもしれません。

しかしながら、経営者と言えども「必死でやりたいが、何からやるべきかわからない」「いま思いつくことをやっても変わる気がしない」といった悩みを抱えて行動に踏み切れない方も多いです。

このように行動にブレーキがかかってしまうのはなぜか。

それは「視点が下がっている」からです。

状況を全体俯瞰せず目の前の問題に視点を合わせてしまうと、問題は山積みでいくら対処してももぐら叩きのようにキリがないように見えます。また問題の根本原因が見えていないままの対処療法的な措置となり、また同じような問題が起こってしまうことも。

例えるならば、迷路の中に入り込んでしまってどちらの方向が出口かもわからず、立ち往生しているような状態。

この状態から脱するには迷路を上空から俯瞰することです。

今の現状の問題点を解決する発想ではなく、視点を上げて、数年後に到達すべき会社や事業の「あるべき姿」を描ききる。そしてそのゴールから逆算して現在までのマイルストーンとしての行動目標を設定する。そうしてゴールまでの道筋が見えてくれば、人は迷いなく行動していけるものです。

また、視点を上げて状況を俯瞰してみると、いままで高い壁だと感じていたものが、そうでもないということに気づけたりします。実はその壁は乗り越えなくても、単によければいいだけだったり、あるいは壁と思っていたものは実はドアだったり…。

結局行動のブレーキとなっていたものは、自分が勝手につくり上げた思い込みだったり、狭いものの見方だったり、傷つきたくないという自己重要感だったりするわけです。

つまり自分が自分を監視し、縛りつけている。ミシェル・フーコーの唱えた「パノプティコン(全展望監視システム)」に自らを閉じこめている状態です。

そんな自分など捨て去り、幽体離脱したように第3の視点から自分を操作する。まさに捨て身の境地でゴールの実現のために身を捧げる。そのように、足元に向いている視点を上げて自分を取り巻く状況をメタ認知することによって、自らの使命の遂行に没頭することができます。

これは社員を動かすという観点でも同じこと。

「うちの社員は危機感がない」という経営者の嘆きをよく聞きますが、危機感のない社員に「危機感を持て」と言うことほど意味のないことはありません。

彼らに必死になって働いてもらいたければ、彼らの視点を上げさせることです。

自分たちの使命とゴールをあらためて明確にする。そしてそのゴールから逆算された行動目標を個人レベルに落とし込む。もちろん目標は設定するだけでは意味がありません。達成状況、行動の進捗状況を見える化する。個人の行動の遅れが会社全体、ひいては顧客に迷惑をかけることを一目瞭然にする。そのように、社員も自分の動きを幽体離脱してみれるような仕組みをつくることです。

よく言われる話ですが、社員が単にレンガを積んでいると思うのか、レンガで城をつくっていると思うのか、この差は甚大です。自分たちは城をつくっているということ、そしてこの城は何のために必要で、そしていつまでに必要かということを理解させることです。

そこまでやって、それでも自分の仕事に没頭しない社員がいるとしたら、それはもう想いが違うわけですから離れてもらったらいいのです。そうすることで、御社は全社一丸となった「必死のパッチ」の集団になることができるのです。

社員を必死にさせるゴールと行動目標の設定、そしてその進捗を全体俯瞰できる仕組みの構築に向き合っていきましょう。