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【経営革新コラム】 儲かるキラーサービスをつくる社長の視点 第26話: 社長が押さえておくべき「あり方が大事」の本質

経営者にとって「やり方ではなくあり方が大事」とよく言われます。

「やり方」、つまりビジネススキルやノウハウばかり追いかけても、一時的には儲けられるかもしれませんが、経営者の「あり方」が定まっていないと長期的には誰からも応援されなくなり、結局ビジネスはうまくいかないということです。

しかし、この「あり方が大事」が都合よく解釈されていることもあります。

例えば、この「あり方」を精神世界的な解釈で捉えるケース。「心を整えることが大切だ」と瞑想や内観にのめりこむ経営者も多いです。別にそれらが悪いと言っているわけではありませんが、心を整えさえすれば引き寄せ的にいいことが起こると期待する弱者の発想であれば終わっています。瞑想すれば事業が進むのであれば、すべての会社の社長室は瞑想部屋であるべきです。

他の例では「感謝の気持ちが大切だ」とか。もちろんその通りなのですが、これを声高に唱える人というのはどうなんでしょう。本当に心の底から「ありがたい」と思っている人にとっては「感謝が大切」ということなど当たり前すぎて、わざわざ他人に言って回ることはないのではないでしょうか。まして「感謝!」と印字されたテプラをパソコンに貼ったり、「ありがとう」を1日100回唱えることを日課にしている人などを見ると複雑な気持ちになります。

こういった精神世界的な解釈に逃げ込む人は結局ビジネスの仕組みをつくることから逃げているということになります。ビジネスを前に進めるためにはしっかり思考し行動することが求められますから、この苦しさを避け感覚的なものに逃げ込んでいるだけとも言えます。

では、経営者がもつべき「あり方」とはなんでしょうか?

経営者にとっての「あり方」とは「事業に対する向き合い方」であるべきです。つまり、業界やお客様に対する本気の覚悟であり、また彼らのために何と戦おうとしているかという姿勢でもあります。

社長がこの「経営者としてのあり方」の純度を上げ、業界やお客様のために事業と本気で向き合うようになると、必然的に他者や社会といった「構造」に目を向けるようになりますから、自然と視点は高まり、思考や行動も戦略的になるはずです。

そうなれば、業界が見えていない点や競合が満たせていない潜在的な顧客ニーズが見えてくるはずです。これを解決することが「事業の目的」となり、またその事業をすすめる姿勢そのものがUSP(独自の売り)にもなります。

この、事業の目的やUSPを体現するものが、自社が提供する商品やサービスということになりますから、必然的に質が高く差別化されたものになります。

また、社長のあり方が決まれば社員の働き方も変わってきます。社長が市場や業界を俯瞰し、自社の目指すゴールとポジショニングを定め、戦略的に打ち手を繰り出す姿勢を見せたならば、社員も視点も必然的に高まり、自分のことだけでなく他人にも目を向けられるようになるはずですし、自然と仕組み化への流れにいくはずです。

つまり、「経営者としてのあり方」の純度が高まれば、その反対項としての「経営のやり方」も必然的に高まっていくということです。

逆に、経営のやり方や仕組みを向上させようとして、マーケティングだ、営業強化だ、組織改革だと、何かの手法を断片的に取り入れても、事業全体としての実力の底上げには結びつかないケースが多いです。

 事業を強くするためには、そういった部分最適化のアプローチではなく、自社のUSP(独自の売り)、事業の目的、提供価値といった、いわば「事業のコアコンセプト」をまず固めてから、それを軸に商品戦略、販売戦略、組織戦略といった「やり方」を組み立てる必要があります。

他者と社会に本気で向き合う「覚悟をもったあり方」を固め、業界を一変させるような事業をつくっていきましょう。