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【経営革新コラム】 儲かるキラーサービスをつくる社長の視点 第102号:新規事業を成功させる社長が共通して持つ「ある力」

 

仕事柄たくさんの経営者にお会いしますが、中には一つの事業を立ち上げたと思ったらすぐまた次の事業と、次々に新しい事業を立ち上げていかれる方々もいらっしゃいます。

最近お会いしたあるベンチャー社長も現在新規事業を20個ぐらい同時に走らせているということで、常になにか新しいことをできないか考えているとのこと。

こういった経営者にお会いするとこちらも非常に嬉しい気持ちになりますが、このように新しい事業を立ち上げ成功させる経営者には、ある共通した力をお持ちです。

その力はなにかというと、それは「疑う力」です。

事業を立ち上げることと、なにかを疑うことってどういう関係なんだと思われるかもしれません。しかし、常に新しいことを生み出そうとする経営者には軒並みこの「疑う力」が備わっているというのが私の見立てです。

なぜ「疑う力」をもつ経営者は新規事業を成功させることができるのか?

そういった経営者の特徴を挙げると、まずひとつには、彼らは「いま世の中にある商品やサービスがベストである」とは思わないという点です。

「もっといい方法や手段があるはずだ」

「顧客も見落としている隠れたニーズがあるはずだ」

というように、現状「良い」とされているものを乗り越えようという発想をもつということです。

そして、「疑う力」をもつ経営者は当然ながら自社がやっていることも疑ってかかります。

「自社の商品を今までとは全く違う顧客に届けられるのではないか」

「いまやっていること以外にも、うちの強みを生かす方法があるのではないか」

「いまのやり方も全然違う切り口で見直せるのではないか」

このように、たとえ既存事業がうまくいっていたとしてもそこで満足せず、つねにそれを乗り越えようという発想を持ち続けます。

実は、この「疑う力」というのは欧米のビジネスエリートの間では昔からリーダーに必須とされる資質です。欧米エリートは大学で哲学を中心としたリベラルアーツ(一般教養)を真っ先に学ぶのも、そういった学問が「批判的精神」を養うものだからです。

残念ながら日本の教育ではこういった「批判的精神」を養うこととはある意味真逆である「従属的精神」を植え付ける側面が強いように思いますが、経営者がビジネスの世界でなにかに「従属」してしまっては結果を出すことはできないことは言うまでもありません。

「今までになかった新しいことを世に問う」という姿勢を持つ。そのためにも、経営者は現状を常に疑っていく視点を持たなければなりません。

この「疑う力」をもつということは、言い換えると「固定点をもたない」とも言えます。固定点、つまり「これが正しい」というような固定された考え方を持たないということです。

 

この世界に事実なんてない。あるのは解釈だけ。」— ある哲学者が唱えた命題です。言い換えると、この世の中に絶対的に正しい答え、つまり真理なんていうものはないということです。

業界で「いい」とされているもの、あるいは顧客がいま「欲しい」と思っているもの、それらも「いまたまたまそう解釈されているだけ」。そう思えば、それを乗り越える新しい価値を生み出す気力も湧いてくるのではないでしょうか。

しかしながら、では「新しい切り口を考えよう!」と思って時間をつくって考えようとしてみても、なかなかそう都合よく新しい発想が降りてきてはくれません。それは、人は誰でも長年持ち続けてきた固定観念や考え方の癖(偏り)というものがあるからです。

現状を疑い、まったく新しい発想で事業を考えていくためには、今までとは違う「思考パターン」をもつ必要があります。いままでの同じ思考パターンでうんうんと悩んだり、感覚的な思いつきを期待していたのでは、いつまでたっても現状を打破するようなアイデアはやってこないのです。

当社のコンサルティングでは、まったく新しい独自のサービスを見出すための様々な「フレームワーク」をお伝えし、それに沿って今まで自分たちでは思いつけなかった切り口で新しいサービスを生み出していただいていますが、やはりそういった「考えるための枠組み」がないと、つい似たような発想になってしまうものです。

いつの世も「変化の激しい時代」と言われますが、これからの時代ほど目まぐるしく短いスパンで変化が起こる時代ははじめてでしょう。そんな時代に「これが正しいやり方だ」と固定点を持つことは非常に危険です。

常に現状を否定する「疑う力」を持ち、いままでとは違う新しい「思考パターン」を手に入れることによって「新しい価値」を生み出し、世に問うていきましょう。