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【経営革新コラム】 儲かるキラーサービスをつくる社長の視点 第200話:いい顔の経営者になるための心構え

 

尊敬している大先輩の方に独立当初に言われたことがあります。「これからはできれば毎年プロに写真を撮ってもらって、ご自分がどんな顔をされているか確認をされたらいいですよ」と。

これからいい仕事をしていければ、当然ながら自分もいい顔になっていくし、そうでなければそれはそれで、その状態が顔に出る、というわけです。

そんな写真を見ても、自分がいい顔をしているかどうかは自分ではなかなか判断がつきませんので、私は人に判断してもらっています。

たとえば、当社でお願いしている広告会社には写真を撮ってもらう度にすべてお渡ししており、どの写真を使うかの選択は一切先方にお任せしています。

ですので、最近撮った写真が広告で採用されれば、その写真は「いい顔」をしているのだろうと勝手に判断していますし、そうでない場合はこれ以上退化しないようにギアを入れなおすようにしています。

さて、私は仕事柄普段から多くの経営者の方に直接お会いしますが、皆さん実にいろんな顔をされています。

たとえば、これまで苦労を重ねてやっと新規事業が軌道に乗りそうだ、という社長の顔は安堵と興奮が入り混じった、なんとも言えないいい顔をされています。

あるいは、これは当社のセミナーや個別相談にお越しになる社長に多いのが、いまやっていることがうまく広がっていかずにもどかしい顔をされている方です。そのような方も「生きた顔」をされています。ここでなんとかしようという真剣な眼差しをしていらっしゃいます。

別のパターンでは、仕組み化ができておらず「忙しいのに儲からない」という状態の社長もよくいらっしゃいますが、そんな方はまあお疲れの表情はされていながらも、顔は死んでいません。なんとか次のステージに上がってちゃんとした経営にしたいという希望を持たれています。

こうやって書いてみると、当社にお越しになる方で「死んでいる顔」をされた経営者はほとんどいないと気づきます。やはり経営を変えたいと思ってわざわざお越しになるぐらいですから、皆さん生きた顔をされています。

では「顔が死んでいる」といったら失礼ですが、なんとも魅力がない顔をされている経営者というのはどのような方かというと、これはあくまで私見となりますが、端的にいうと「惰性で経営をしている人」、あるいは「自分の事業に飽きちゃっている人」です。

日常、現場でトラブルばかり起こっている社長からしたらある意味羨ましい状態かもしれませんが、現場は社員が仕切ってくれているし、固定客もついていて売上も見込めているので、安定はしている、という状態。

かと言って何か新しい仕掛けを起こすアイデアも、あるいはそんな気概も持てず、刺激がなくてただ時間だけが過ぎていっている…そんな社長です。

そこそこ稼げているので、まわりの経営者を真似してベンツやポルシェを買ってみたり、高級クラブ通いをやってみたり…。はたからみたら「羽振りがいい」という状態なのにも関わらず、顔は生きていない。

なぜ生きた顔にならないかは、その理由は当の本人がよくわかっています。それは、いくら車や酒や女に手を出しても、やっていることが所詮自己満足だからです。

真の経営者というはそういうものです。自分の物欲が満たされても喜べるのは最初だけ。事業を自分でつくって、それを世に出して、お客様が喜んでそれを買ってくれるー その醍醐味を知ってしまっているから、ひとりで遊んでも面白くないのは当然です。

わかっている経営者は事業で遊びます。社員もお客様も巻き込んで新しい商品やサービスを立ち上げます。やりたいことがいっぱいあるからもっと儲けたい。そして儲けたお金を事業に投資したい。「やりたい!」という気持ちがこぼれまくっています。そんな社長の笑顔をみていると、社員もついついその気になってしまいます。

ベンツやポルシェを買う社長にも言い分はあるでしょう。節税になるし、リセールバリューも高い。賢い買い物かもしれません。しかしです。そんな方々も本当は自分の事業に投資したいはずです。事業を起こす方がはるかに儲かりますし、人のためになりますし、なによりおもしろいです。

『金余りは死の予兆』といいます。事業に再投資できない企業はいずれは死んでいくということです。もちろん、そんなことは私に言われなくても経営者ならわかっておられるでしょう。

少々小銭が入って満足できるものなら、逆に顔はイキイキしているはずです。そうでないから顔が生きていないのです。自己満足ではなく、もっと大きな喜びを人と分かち合いたいはずです。

ならば、挑戦するしかありません。すべての経営者は起業家たるべしです。業を起こすのが経営者の仕事です。業を起こさないのなら、経営者ではなく単に管理者となります。

顔が生きている社長は「野望」を持っています。単なる願望ではありません。野望というのは「身の程を超えた、大きな望み」です。身の程を超えているからこそ身震いがしますし、身の程を超えているからこそ仲間が必要になります。周りの協力が必要だからこそ、身の丈に合わない高級外車には乗らないのです。

あなたの野望は何ですか? その野望を周りは応援してくれていますか? 応援されれば、その野望はあなたの天命となります。その実現を人は待っています。

2021年も半分がすぎました。ご自身を振り返るいいタイミングかもしれません。経営者として「いい顔」で事業を進めていかれることを願い、応援しております!