「特別ビジネス」の構築で利益3倍化を実現

  • TEL : 03-6822-5181
  • 〒103-0022
    東京都中央区日本橋室町1-11-12
    日本橋水野ビル7階

【経営革新コラム】 儲かるキラーサービスをつくる社長の視点 第251話:経営者の判断を狂わすあるもの

 

「先日のメルマガで書かれていた、『ビジネスで大事なものは「想い」、「知恵」、「熱」』という言葉に大変共感しました。私はどうやら、そのどれも足りないようです…」── 旧知の経営者の方からこのようなメールをいただきました。

「想い」、「知恵」、「熱」。

そのどれをかけてもビジネスで成功することは困難です。そして、どれかがより大事ということはなく、どれも等しく大事なものです。

「想い」があっても、「こんなことやりたいなあ」とただ想っているだけで実際の行動に移さない人のことなど誰も信用しません。「あー、また言っているわー」と陰口を叩かれるのが関の山です。

ちなみに私の知人で「おれもいつかは独立する!」と何十年も言い続けて、そのまま定年を迎えられた方がいらっしゃいました。言わなけりゃいいのに…という話です。

そして、ただ行動したらいいのかというと、そんな単純ではありません。ちゃんと考えて動く。そして、そこから得た教訓を次に生かす。そのように「知恵」を働かせることなくして、ただやみくもに行動を繰り返すことは、これはまずいです。お金も信用もじきに底を尽きます。リーダーは知恵を持たなければなりません。

「想い」と「知恵」が揃ったならば、あとは「熱」ですが、これは正しい想いをもって正しく動いていけば、自然と熱は出てくるものです。

ならば、「熱」は気にすることなく、「想い」と「知恵」をちゃんと持てばいいのかというと、実はそうではありません。実は「熱」が足りているかどうかということが、経営上極めて重要になります。

なぜならば、経営者がふと一息ついたときに、往々にして「熱」が冷めてしまい会社の勢いがなくなってしまうということが、非常によくあるからです。

創業社長が会社を起こすときというのは、おそらく熱く燃えていることでしょう。「なんとしてでも会社を軌道に乗せる!」── そんな想いで社員を鼓舞し、勢いよく行動し、経営を進めていかれます。

そして、何年かして順調に事業が大きくなっていって、収支も黒字ベースが続いて安定してくると、そこでふと気が抜けてしまうのです。

本人は気を抜いているつもりはないかもしれません。ただひと安心しているだけだと。しかし、そこで気が抜けて熱が冷めてしまう。そしていままで持っていた前へ進むエネルギーがなくなってしまう。そんなことが起こるのです。

なぜそんなことが言えるかというと、私がそうだったからです。

起業した際に師匠に「まずは3千万円を目指してがんばりなさい」と言われて、がむしゃらに仕事をして、念願の大台に乗ったとたん気が緩んだのです。

先ほど書いたとおり、本人は気が抜けた意識はないのです。でもその頃を振り返ると、確かに勢いが止まっていたのです。

幸い、そこに気づくことができて一度ギアを入れ直すことができたのでよかったのですが、自らを鼓舞して熱を持ち続けることがいかに大事かということを身に染みて感じたのでした。

実は、大台に乗って気が抜けるであろうことは、起業当時に師から言われていたことでした。しかしその時は、自分が年商3千万円を達成することすらピンときていないのに、そこから気が抜けるなんてことはまったく想像していなかったのです。

私のようなひとり起業でしたら年商1億円、会社組織であれば年商10億円というのは、目指すべきひとつの壁でしょう。そこを超えていくためには、もちろん「想い」も「知恵」も高いレベルで必要ですが、その上で「熱」を持ち続ける必要があります。

そして、何年も熱を保ち続けるために非常に助けになるものがあります。それは「新しい挑戦」です。

なぜかというと、結局「慣れ」が怖いのです。最初難しいと思っていたことが、だんだん慣れてくる。そうなると、「慣れたことしかやらない自分」になってしまう危険性があるわけです。それを防ぐためには、とにかく新しいことに挑戦することです。

私の場合は、それが「本の出版」でした。一冊目を2019年の暮れに出したのですが、文章を書くことが嫌いで嫌いで仕方がない自分が、泣きながら(というのは大袈裟ですが笑)夜な夜な書き上げた一冊です。

本の出版によってありがたいことに多くの新しい出会いがありました。面白い事業もいっぱい生まれました。挑戦してよかったなと心から思います。(書くことが苦にならない方にとって、出版が挑戦だなんて大袈裟な話とは思いますが)

そしていま2冊目の執筆に取り掛かっています。そして、コンサルティング事業にプラスとなるような新しい事業にも取り組んでいます。

とにかく悪い意味で慣れてしまわないように、創業当時の意欲を保ち続けるために、「熱」をブースターにして前進していく所存です。

経営者の皆さんにもぜひ、今一度ご自身の熱量をマックスにして、世にただよう閉塞感を吹き飛ばすような面白い事業を創っていただきたいと切望しています。

経営に「慣れちゃってはいけない」と思います。慣れてしまうと「経営」が「経営管理」になってしまいます。経営者はあくまで挑戦者であっていただきたい。

そんな皆さんの挑戦を当社はもちろん熱量を上げて全力で応援します!