「特別ビジネス」の構築で利益3倍化を実現

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【経営革新コラム】 儲かるキラーサービスをつくる社長の視点 第285話:社長が認識すべき「時が進む速さ」

 

「いやあ〜今年もあっという間に終わってしまいましたねえ(笑)…」ー とあるパーティーの席でお会いした経営者の方が、ワイングラスを傾けながらそうおっしゃっていました。

なんでも、コロナが開けて今年はいろいろやろうと思っていたのに、それらが大して進まなかったとのこと。

「時間が進むのが年々早くなる」というのは人が歳を重ねるごとに言いがちなセリフですが、こう感じるのには理由があります。

実は、物理的には同じ時間でも、私たちが感じる心的な時間は「認識される出来事が多いと長くなり、少ないと短くなる」ということがわかっています。

たとえば、何日も同じような出来事しか起こらない日々が続くと、人はその時間を「まとまった一つの時間」と捉えるため、後から振り返ると時間があっという間に過ぎた感覚になるわけです。

つまり、一言でいうと「惰性で生きていると時間はあっという間に過ぎ去ってしまう」ということです。

もちろん、冒頭の経営者のことを「惰性で生きている」などと言いたいわけではありません。おそらく忙しくされていたことでしょう。ただし、自社が日々の受注案件をこなすことに追われてしまっては、一年を振り返ったときに「時間をしっかり有効に使えた実感」が持ちにくいということです。

経営者が「今年は大事なことにしっかり時間を使えた!」「できなかったこともあるけど、やるべきことが結構できた!」ー このように思えることが自社の経営にとって非常に重要なことはいうまでもありません。

そのような「自社がよくなっていっている手応え」を感じるためにやるべきことはただ一つ、それは「重要プロジェクトの設定」です。

7つの習慣でいう「第2象限」である「緊急ではないけど重要なこと」をプロジェクトとして正式に取り上げ、それらが確実に実行される体制をつくることではじめて会社は変わっていきます。

営業が弱く顧客開拓が進まないのであれば、「営業改革プロジェクト」を。

価格競争ばかりで自社の利益率が悪化しているなら、「収益力改善プロジェクト」あるいは「高額商品開発プロジェクト」を。

社員がバラバラの動きをしていて仕事の効率が悪いのであれば「業務の仕組み化プロジェクト」を。

このように、プロジェクトに名前をつけて、ゴールを設定し、責任者を決め、そして具体的なアクションと実行担当者、そして締め切りをしっかり設定することです。

そして、一番大事なこととして、立ち上げたプロジェクトがいつの間にかたち消えにならないようにプロジェクトマネジメントの「場(=定例会議)」を設定することもマストです。

「なにか進捗があったら打ち合わせしよう〜」ー これが一番だめで、現場は第一象限で忙しいまま何も変わらないことになります。

こんなことは、できている会社の経営者からすると「何を当たり前なことを…」という話なのですが、中小企業においてはこれができていないところがかなり多いというのが実態でしょう。

時間だけは皆に平等に与えられているとよく言われますが、時間は使い方によってそれが有意義かそうでないかが変わります。

2024年が皆様にとって有意義な時間となり、事業が大きく飛躍する一年になることを心より願っています!