【経営革新コラム】 儲かるキラーサービスをつくる社長の視点 第265話:2023年、この天運を味方につけるのはどんな企業?

「中川さん、どうやら来年は新しい流れが来る年らしいですよ!」── 年末に親しい経営者の方と二人で忘年会をやっていたときに口にされた言葉です。
この社長は占いがお好きな方で、よくある「2023年はどんな年になるか」というテーマのYoutubeをいろいろ確認されてのご発言でした。
確かに今年の干支である「癸卯(みずのとう)」は新しい変化を意味すると捉えることができそうです。
『癸(みずのと)』というのは、十干の最後にあたるのですが、「生命の終わり」を意味するとともに、「次の新たな生命が成長し始めている状態」をも意味しています。
つまり、これまでの流れを断ち切って次の流れを作り出すエネルギーがあるということです。
そして『卯(う)』は「草木が地面をおおうようになった状態」を表しており、言うなれば「萌え出る春のイメージ」で、まさにここからスタート!という機運を感じさせる干支となります。
さらに卯(うさぎ)はよく飛び跳ねる上に多産で成長も早いので、「繁栄の象徴」とされている干支でもあります。
…なんかすごく良い流れが来るような気がしてきますね(笑)。
ただ、これで喜ぶのは早計です。というのも、こういった占いのメッセージには実は大きな落とし穴があるからです。
それは「これまで努力を積み上げてきた人だけが、この流れの後押しを受ける」ということです。
それはそのはずで、自分で行動しない人をもつき動かすような強いエネルギーが世の中に働くとしたら、それはもはや超常現象レベルの話だからです。
うさぎのように飛び跳ねるためには、自ら行動して筋肉を収縮させる必要があります。飛ぶのはあくまで自分です。動くから変化が起こるということです。
では、こういった占いは意味がないのかというと、そうでもありません。うまく使えば強く背中を押してくれるものとなります。
どう使うかというとこれは簡単で、「ただ信じて乗っかる」のです。
『今年は「癸卯」といって「新しい流れがくる」とか「飛躍のチャンス」という意味があるらしい!』と単純に信じて、「だったらやってみよう!」と自分を乗せていくことが「流れに乗る」ということです。
人生もビジネスも同じで、受け身で待っているだけでは事態は好転しません。コロナや戦争の影響はまだまだ強いですが、「いつ戻るんだろう…」なんていう思考ではダメなことはもう誰もが気づいていることだと思います。
今年はそんな「もう戻らないこと」に踏ん切りをつけて、ある意味開き直ってでも新しいことにチャレンジすべき年となります。そしてそのチャレンジを応援してくれる機運がある年なのです。
新しい流れをつくるためには、当然ですが種まきが必要です。種まきというのは将来大きく育つような戦略的な仕掛けをすることです。目の前の仕事で忙しくするだけでは新しい成長の芽は出てきません。
昨年のうちに種まきができた企業は、今年はぜひその種が発芽し大きく育つように取り組んでいきましょう。
そして、まだ種まきができていない企業は、この一年の始まりの前向きな機運を利用して、先送りせずに一気に種まきに着手してしまいましょう。新しいことをやるときには勢いが必要です。その勢いを得るために誰もが気分を新たにしているこの時期を利用しない手はありません。
2023年の御社の跳躍を当社は心より応援しております。兎のように飛び跳ねましょう!